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2012.04.26 Thursday  | - | - | 

「魚神(いおがみ)」千早 茜   

評価:
千早 茜
(2009-01-05)

受賞したのはファンタジーノベルス大賞かと思ってしまったが 「小説すばる新人賞」でした。こうなってくると、一般小説、ファンタジーノベル、ライトノベルの境界はますます曖昧です。
近頃このような、どこかにあるはずの街や島で繰り広げられる幻想的な絵巻の様な小説が多いですが、これは不況で世知辛い世の中を一瞬でも忘れたいという現実逃避への願望充足の表れなのでしょうか。

本作もまさにこれ。
意識的に無意識を描くとでも言うのか、多分に濃厚な気配だけでストーリーが展開され、最後まで徹底的に幻想的。
遊郭に売られ客を取る少女なのに一点の翳みもなく、仕事で男に身を明け渡す事でさえ嫌悪も絶望もない。崩れ落ちる遊郭、命を絶つ男、痛めつけられた遊女が流す血の流れさえ美しいのです。すべては夢の具現、まるで舞台を見ているよう。
美しい姉弟の刹那の生き様と悲哀、耽美で退廃的で妖しの魅力…乱歩もかくやのシュールな幻想世界です。

この作品中、血の通った「人間」はすべからく非業の死を選びます。まるでその選択ができる事が人の証であるかのようです。
蓮沼という男が主人公を超えて魅力的なのは泥にまみれもがきながら這い上がる生命力が彼にはあったから。しかし、作者は彼に白亜を託さず、スケキヨとの閉じた世界を是としました。
この世は心通った「人」なら生きていけるはずのない苦界で、壊れる事を待っているかのような歪んだ「人」しか生き続ける事は出来ないのだと結論付けるかのように。


この上なく幻想的な世界で描くのは現実逃避ではなく、鏡に反映する現実の姿でした。
この作者が鏡に反転させない、生身で感じるままの現実というものをいつか読んでみたいと思います。



おまけでこの本にイメージソングをつけてみました。
ご興味のある方は、
カテゴリー
「花音庭園・イメージソングをつけてみた」〜小説編「魚神」
をご覧ください。






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「花妖譚」 司馬 遼太郎
「一九三四年冬乱歩」久世光彦
2009年 読書感想記事・早見表




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2009.06.07 Sunday 00:33 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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