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◎さくら書房…読書感想・書評です。ジャンル問わずなんでも読みます
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と、文体を変えています。日によってコロコロ変わるのはそのせいです
読みにくくてすみません…。

基本・ネタバレてますです。
◆オンライン書店bk1様より
鉄人癲イい燭世ました   
 ★5月10日 bk1投稿記録更新しました


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2012.04.26 Thursday  | - | - | 

「コロヨシ!!」 三崎亜記

お久しぶりでございます。

目やら頭痛やらその他諸事情で、長らく開店休業状態の拙宅でございました。

留守中もたくさんのご支持いただいておりましたこと、厚く御礼申し上げます。
お訪ね下さった皆様、拍手やコメントを下さった皆様、本当にありがとう!
何よりの何よりの励みでございます。7月はもうちょっと、書評やレビューをUP出来ると思いますので、どうか今後ともよろしくお願いいたします。

久しぶりに、bk1さんへの書評を書きあげました。こんなに間隔があいてしまったのは初めてで、勝手をすっかり忘れており、いつにも増して、まとまっておりませんが、想いは全部入れた(というか、入れ過ぎたf(^^;)  )ので、よしとしよう…。


いつもなら投稿とブログのUP時期はずらしておりますが、今回はお久しぶりのご挨拶も兼ねまして、同時UPとさせていただきます。
ダラダラ長々と書いておりますが、よろしければお目を通してやって下さいませ。
一応、bk1版とはちょこーっとだけ変えてあります。(数行ですけど)

bk1版「コロヨシ!!」はこちら★


ネタバレは多少ございますが、ページをおりませんので、未読の方は気をつけ下さいませね。
    
            
               *           *           *


毎日毎日、雨が降る…。

こんなお天気じゃ掃除も出来ないもんね、などと、都合のいい大義名分を用意しつつ、読書タイムに突入する。
近頃のお気に入りはコレ。ジメジメ気分を吹き飛ばす、痛快青春小説・三崎亜記さんの「コロヨシ!!」である。


この作者の描く世界は独特だ。
平凡な日常生活の中に、一点だけドでかい荒唐無稽をほおり込んで、素知らぬ顔で淡々緻密にストーリーを語っていく。あまりに見事な知らん顔に、初めは激しく戸惑って、まるで、見知らぬ町で独り取り残されたかのようなオロオロ感を味わうが、落ち着けばまわりは見えてくるもので、見えてきたら今度は景色の非凡さに魅了され、気づけば他作まで追いかける立派なファンのいっちょあがりとなる。←私のことです

いくつか作品を読むと、更に違う景色が見えてくる。
作者の描く「荒唐無稽」、廃墟をわざわざ建築したり、「町」が消えたり、鼓笛隊が襲ってきたりと、一見ナンセンスなピラメキに思えてしまうこれらのモチーフで、作者が浮かび上がらせたいのは、作者の考える「人」の定義なのだなと、分かるのである。

「建物」は人を厄災から守るために構築するもの、その建物が集まれば「町」となり、町が群れると「国」になる。

人嫌いと公言する人でも、大洋の無人島ではなく「人」が作った建物に住み、「人」の提供したライフラインや娯楽を利用し、ルールに従い生活を送る。
縛られたくない、自由になりたい、と言いながら、枷多い「町」の暮らしを選ぶのは、本当の自由が寂しさとイコールであることを知っているからだ。
束縛があって、初めて自由を満喫できる「人」。もう、ケモノには戻れない。

「構築」と「集合」は作者の考える「人」の証し、様々な荒唐無稽・構築と集合を描くことで、そこに浮きだす虚の中の真、泥の中の玉、不変の「是」なるものを伝えてくれる。
と同時に、人として生きる読者に「是」、それでいいんだ、安心して?と伝えるためにも作品を書いているように思うのだ。
だから、微妙にシュールな世界をたっぷり読まされても、読後感はいつも爽やか、時に暖かいものでいっぱいになる。作者はいつも、欲しい言葉をくれるから。


作者初の王道青春小説だという、この作品も同じだ。
「掃除」という謎の競技やら、部活やら国家の陰謀やらと、「団体」「仲間」「競技」「学校」「国」という人の集合に、荒唐無稽と日常を折り込みながら、作者の思う「是」を描く。

この世に絶対にないと言い切れる世界なのに、ビジュアルまで浮かぶほどはっきり理解できるのは、毎度の卓越した構築手腕と、もう一つの作者の魅力「言葉の妙」が、今作では特に光っているからである。

言葉とは文字の集合とも言えるが、これまでバラして再構築するのが、作者の作話の根源とも言える。
ビルにある7階、ではなく 7階のあるビル。
本を「納める」図書館ではなく、本を「治める」図書館。
守る蔵ではなく、蔵を護る。


そして、今作の主人公の高校生・樹。
高校の掃除部に所属している彼は、突出の才能を持ちつつも、なぜか競技に夢中になることが出来ず、周りに流されるまま漠然と部活動を行っている。が、良き仲間、ライバル、師を得て、パートナーと共に、己と技を磨こうと懸命に生き始める姿を描いたのが今作だ。
「掃除」というスポーツがキテレツである他は、まさしく青春スポ根小説。必殺技や陰謀、ほんのり恋心まで出てきて、わくわくと大変面白い。

が、この「掃除」という競技こそがクセものだ。
謎の競技「掃除」は、武道のような、フィギュアスケートのような、不思議な競技だが、間違いなく家事の「掃除」でもある。
家事・「掃除」とは、舞う埃を集めて綺麗にする行為、磨き上げられた床や窓を見て誇らしく思う作業である。結果、人は美しい住まいで健やかに暮らせるのであるが、これを作者のもう一つの魅力で料理すると…。

誇り(ホコリ)を懸けて宙(そら)を舞い、空(そら)舞う塵埃(ホコリ)を回収する。そのために、床を磨く技に、磨きをかける。

…のが競技・「掃除」というわけだ。ぷっ、わはは、ダジャレギリギリ!


今作はストーリー的には第一部、「国技」のない「この国」と掃除の関係をほのめかして終了しているが、もし掃除が国技になったなら…国民が国の保護で技を磨き、結果「美しい国」が生まれることにならないか。

マツリゴトとは、祭り事でもあり、政つり事。
もはやダジャレではなく風刺に近い。


作者は、ダジャレかいなと思えば笑える言葉遊びの余裕を持って、構築と集合を賞賛している。
「遊び」という言葉が、遊興と勉学の二面の意味を持つことを考えれば、この作者は物語を書くように生まれついた、としか思えない。


オモシロ仕込みは他にもまだまだある。
独特の景色鑑賞、王道スポ根の楽しさの他に、隠しアイテムやボーナスステージを探すようなお楽しみのおまけ付きというわけだ。作者からの挑戦状と言えなくもない。

悔しいことに、私も全部は見つけられていない。だから、また読んでしまう。現在連載中の第二部を読めば、きっともっと見つかるだろう。そして、見つけた仕込みを誰かに話したくなる。
だって私も、町に住んでる「人」だもの。




雨が上がった。
梅雨の合間の貴重な晴れ間だ。気が進まないが、我が家も掃除しないとね。
掛け声でもかけて、気合入れるか!どっこいしょ、ではなく、「頃良し!!」と










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2010.06.23 Wednesday 14:07 | comments(2) | trackbacks(1) | 
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2012.04.26 Thursday 14:07 | - | - | 
(2010/06/23 11:39 PM)
こんばんは☆
復帰作? 読ませていただきました。
さすが巧いですね、と陳腐なコトしか書けませんが……自分もはりゅうみいサンのように巧く書けるようにひたすら精進ですッ!

ところで、エディタを抜けることにしました。なかなか自ブログの方に手をかけ過ぎて、エディタが疎かになってしまっているので……。
ブックマークさせていただいたので、今度からじかにブログの方にお邪魔させていただきます!

くだらないコメントでスミマセン!
失礼いたしました<m(__)m>
はりゅうみぃ (2010/06/24 10:51 PM)
>惺さん、こんばんは♪

コメントありがとうございます、過分なお褒め、恐縮しつつ舞い上がっております。

復帰作、ダラダラ長くてお恥ずかしいです。この半分ぐらいで書きたかったんですが、作家様自身の事を書いていたら長くなってしまい…、なぜ作品だけにしとかないんだ、自分!

エディタのご連絡ありがとうございました、ブックマークまでして下さってありがとう、私も惺さんのブログに遊びに行かせてくださいませね〜♪

どうぞ今後とも、末永くよろしくお願いいたします。









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